118_アーリーリタイアは人的資本を滅失させる行為

2020年7月27日月曜日

05_セミリタイア

t f B! P L
おはようございます。ら~くです。

4連休明けのマーケットはどのようになりますかね。
先週後半の欧米マーケットは軟調でしたから、やや下げて始まるのでしょうか。

閑話休題、本日は、人的資本に与えるアーリーリタイアの影響について私の考えを綴ろうと思います。





人的資本とは

金融資本については、読者の皆様もご存じでしょうから、改めての説明はいたしません。

人的資本という概念ですが、山崎元氏の著書には下記のような説明があります
  • 厳密に図ることはできないが、将来獲得可能な収入を現在価値で評価したもの
  • 例えば、30歳のサラリーマンは、本人の仕事や能力にもよるが、たぶん1億円を超える人的資本を持っていると考えることができる
要は、サラリーマンで働く意欲さえあれば、定年するまでには、それなりの金額が稼げるであろうという前提ですね。

もちろん、勤め先が倒産することもあるでしょうし、リストラに遭遇するかもしれませんし、不幸にして難病にかかり働けなくなることもあるかもしれません。
サラリーマンに限らず、人生には予期しないリスクがあります。

ですので、生涯年収が2億円を超えると期待されるサラリーマンであっても、現在価値で評価すれば、1
億円くらいというのは妥当な気がします。


PFは全体で考えるべき

なぜ、人的資本の話をしているのかというと、ポートフォリオは常に全体を意識して構築するべきだからです。

仮に30歳のサラリーマンがいて、貯金が500万円だったとします。
500万円のうち、400万円をリスク資産に投資し、具体的にはTOPIXに連動するETFに200万円、MSCIコクサイに連動するETFに200万円投資している場合、皆様はどう思うでしょうか。

多くの人は、ちょっとリスクを取りすぎではないか、と感じるのではないでしょうか。
金融資本「だけ」の観点から考えると、その通りだと思います。
  • 金融資本だけの観点 リスク資産:400万円、 無リスク資産:100万円


一方、人的資本も考慮に入れて考えると、決してリスクを取りすぎているわけではないと見えるのではないでしょうか。
  • 人的資本も考慮した観点  リスク資産:400万円、 無リスク資産:10100万円


PFのアセットアロケーションは全体を意識して構築するべきですから、今後もしばらくサラリーマンを続ける気持ちがあれば、金融資本のうち、それなりの割合をリスク資産に振り分けることは、決してリスクを過度にとっているわけではない、と考えることもできます。

ちなみに、この考え方は山崎元氏も常々述べられております。

セミリタイアとは、人的資本を滅失させる行為

私は、45歳から50歳でのセミリタイアを考えていますが、セミリタイアをするにあたっては、かなり慎重に資産計画を立てています

なぜなら、セミリタイアとは、人的資本を滅失させる行為だからです。

現在、私は日本の大企業で働いており、それなりの役職まで出世できております。

端的に言えば、パワハラやセクハラなどの不祥事さえ起こさなければ、60歳までは、ほぼ今の給与水準は維持できるでしょう。(し、うまく評価されれば40歳過ぎに課長に昇格でき、給与が上がるアップサイドも見込めます)

セミリタイアをすることは、このような立場を放棄することになるので、人的資本の観点だけから考えると、非常にもったいない行為です。
なにしろ、数千万円をどぶに捨てるような行為だからです。

セミリタイア後も多少は労働するつもりはありますが、得られる労働収入は、時給換算で考えると、正社員時代と比較してものすごく減少するでしょう。

最近は、セミリタイア界隈では、「それほど多くの金融資産を築かなくてもセミリタイアしても大丈夫」という風潮がありますが、少なくとも、セミリタイアをする金融資産の判断基準額は、保守的に考えておくべきと考えます。

人的資本と金融資本の全体でPFを考えるべきで、セミリタイアをするということは、人的資本を著しく縮小させる行為なのですから、「十分な金融資本を築いてからセミリタイアする」、ということは論理的な帰結です。

それでもセミリタイアを目指します

それでも、私はセミリタイアを実現したいと強く思っています。
理由は、自分の自由な時間を大切にしたいからです。


人的資本は、金融資本と決定的に異なる点があります。
それは、人的資本は労働投入の対価であるという点です。

株式投資などの金融資本は、じっくりと持っているだけで収入を生み出してくれますが、人的資本は、自分の時間を差し出して得る対価です。

つまり、自分の自由時間と引き換えに換金化しているようなものです。
自分の人生は一度きりですから、自分にとって価値のあることに多くの時間を費やしたいと考えています。

著名ブロガーのちきりん氏も
  • 自分の人生にとって大事じゃないことは徹底的に合理化して生産性を上げ、そうやって生み出した時間を「自分にとって大事なコト」に集中投入するのが楽しく暮らす早道
  • あたしが好きな時間  ボーっとしてる時間 考えてる時間 弾丸トークしてる時間
  • こういう時間を最大化するのが人生戦略
と綴られております。

価値観は人それぞれですが、「自分にとって価値があると思えること」に時間を費やすことのできる人生を送りたいものです。


たぶんつづく








このブログを検索

ブログ アーカイブ

応援よろしくお願いします

自己紹介

自分の写真
東京都, Japan
1980年代前半生まれのアラフォー。
既婚。共働き。子どもなし。
東京の東側らへんに在住。
しがない会社員をやっています。
出身地域は、関西北部の田舎。就職のため、2006年に上京。いまだに、満員電車には慣れません。

2015年11月から株式投資を開始。基本はインデックス投資[ETFもしくは投資信託]、気が向いたら、日本株の個別株投資というおおざっぱな投資が資産運用スタイル。

配当金・分配金実績[税引き後]
2016年 55,719円
2017年 59,003円
2018年 73,096円
2019年 100,241円
2020年 253,455円
2021年 332,191円
2022年 506,575円
2023年 625,566円

twitter

ランキング参加中

QooQ