本日は、とあるブロガーの記事について考えたことを綴ろうと思います。
先日、とあるブロガーの記事が目に留まりました。
記事の要約
当該ブログの管理人の属性として- 50歳目前
- 男性
- 独身
- 40代中盤で滅私奉公サラリーマンスタイルに疑問を持ち、週休3日制度が勤務先に創設されたのを機に申請。現在、週休3日(土日と水曜日が休み)で勤務している
- 給与年収は週休3日でも額面で450万円ほど
- 年間の生活費は、350万円ほど
- 金融資産は約4000万円
といったような感じです。
一般論としては、それなりに順調に金融資産が築けている、といった評価となるのではないでしょうか。
50歳となることを契機に管理人さんは、今後の働き方として、4つのケースを想定しています。
- 働き方A:週休3日で働いてお金の節約もしない生活(年間100万円貯金)
- 働き方B:週休3日で働いてお金を節約して生活(年間150万円貯金)
- 働き方C:週休2日+残業なしで働いてお金を節約して生活(年間300万円貯金)
- 働き方D:週休2日+残業30時間で働いてお金を節約して生活(年間420万円貯金)
上記の4ケースで、60までの資産推移をシミュレーションし、管理人さんは、
- 働き方Aでも60歳で金融資産が約8000万円となる。十分な資産額だから、スローライフ(週休3日)で働きながら、日々を過ごしていく
というような結論を出されています。
また、管理人さんは、アーリーリタイアを目指さない理由については、下記のように記されています。
- 40歳で4000万円の金融資産があれば、45歳でアーリーリタイアを目指したが、50歳で4000万円だと、仕事を頑張って資産運用しても55歳くらいでのアーリーリタイアにしかならない。
- 5年早くリタイアできる程度であれば、のんびり週休3日で60歳まで働く方が良い
というような主張です。
5年早いアーリーリタイアに価値はないのか
管理人さんの考えに対して、どのように思うかは、個人差はあるでしょう。思うに、管理人さんは比較的恵まれた職場で働き、人間関係も良好なようです。そのような境遇であれば、週休3日で残業なしで日々を過ごすことの充実感は高いのかもしれません。
管理人さんも、ブラックな職場環境であったとしたら、1日も早いアーリーリタイアを目指すでしょう。
アーリーリタイアという生き方は、まだまだ一般的ではないですから、世間体の観点でも、60歳までサラリーマンを続けるというのは、無難な選択肢だとは思います。
ただ、私が感じた管理人さんが「5年早いアーリーリタイアにあまり価値がない」と感じられている理由は、おそらく、管理人さんには「アーリーリタイアしてやりたいことが特にない」からなのではないか、と思います。
ですので、管理人さんは、「40歳で4000万円の金融資産があればアーリーリタイアを目指したが・・・」と記載されておりますが、それも怪しいと感じています。
本当にアーリーリタイアに価値を感じているのであれば、45歳でアーリーリタイアだろうが55歳でアーリーリタイアであろうが、できる限り早くアーリーリタイアを目指すはずでしょう。
「45歳でのアーリーリタイアには価値があるが、55歳でのアーリーリタイアには価値がない」
という主張には無理があるように思います。
ある意味、リタイア後の人生とは、リタイア適性のない方にとっては「退屈との闘い」となるでしょう。
その意味では、メンタルにストレスが過度にかからない職場で週休3日での労働というのは、ちょうど良い時間潰しの意味合いもあるのかもしれません。
リタイア後の生活は年齢を重ねると具体的に考えることができる
ですので、私は、管理人さんの考えに対しては、「この人はもともとアーリーリタイアをどうしても成し遂げたい方ではなかったのだな」と思いました。一方、管理人さんがご自身のアーリーリタイアについての考えをブログに表明されていることにより、改めて感じたこともあります。
それは、老後までの期間が具体的に意識できる年齢になると、自身が快適と感じるライフスタイル・仕事との向き合い方を具体的に想像することができる、ということです。
例えば、30歳でアーリーリタイアをすると、年金受給開始まであと35年もあります。
35年もあると、様々な不確実要素がありますから、十分お金を貯めた、と思っていても不測の事態が生じることがあるかもしれません。また、そもそも結婚したり子どもができたりして、自分が理想と思う生活スタイルも変化するかもしれません。
一方、管理人さんのように50歳目前の年齢になると、65歳まではあと15年です。かなり具体的な考えをもって、残り15年間の生活を想像できるのではないでしょうか。
もちろん、15年間といってもそれなりの期間ですが、35年間よりは、不確実要素はだいぶ減っているように思います。
50歳で独身でしたら、おそらく今後は結婚する蓋然性やこどもをもつ蓋然性は低いでしょう。
また、会社からの指示で、急遽、海外赴任になるといった辞令が交付される蓋然性も低いでしょう。
50歳まで同じ会社で働いていれば、自分と同じようなキャリアや境遇だった先輩が、50代の10年間を会社でどのような処遇を受け、どのような業務を担当するのかについての想像も容易でしょう。
思うに、若い年代であればあるほど、将来に様々な可能性がありますが、年を重ねると将来の可能性はどんどん狭まってくるので、予想の精度が上がるという効果が大きいのだと思います。
このように、残りのサラリーマン人生についての予想の精度が高まってくると、「(シャカリキになって働いて)55歳でリタイアすること」と「のんびり働いて60歳でリタイアすること」の比較衡量がより具体的にできるようになり、管理人さんのような境地に至る方もいるのでしょう。
翻って、私は現在37歳です。
まだ、将来の不確実性の幅はそれなりに大きいと感じています。ですので、まずは無駄遣いを控えて、しっかりと貯金し、そのうちのいくらかの割合を株式投資に割り当てていきたいと思います。
たぶんつづく
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