昨日のマーケットは、
日経平均 約1.4%の下落
TOPIX 約0.7%の下落
東証REIT 約0.5%の下落でした。
ジャクソンホールの講演でも、多少のサプライズ(パウエル議長が、2%超のインフレも容認)はありましたが、なによりもサプライズは、安倍首相の辞任でしたね。
もともと、28日の夕方5時から首相による記者会見があると予定されていましたが、辞任会見という予想を立てていた方おらず、当日の午後14時半ごろに、「辞任会見のようだ」というニュースが流れました。
マーケットも、ニュースには過敏に反応したように思いますが、アルゴリズム取引の影響なのでしょうか。
安倍首相の後任はどなたになるかは現時点では不明ですが、政権交代ではありませんから、基本的に安倍首相の方針を引き継いでいかれるでしょうから、安倍首相の突然の辞任は、マーケットに対して与える影響は、中立的なのではないでしょうか、と考えておりますが、どうなりますやら。
しばらくは、ボラティリティの高い相場になるかもしれません。
閑話休題、本日は、資産運用のKPIについて私の考えを綴ろうと思います。
閑話休題、本日は、資産運用のKPIについて私の考えを綴ろうと思います。
KPIとは
Key Performance Indicatorの略です。日本語訳だと「重要業績指標」みたいに訳されることが多いです。別に経営にかかわらず、何らかの達成したい目標(KGI:Key Goal Indicator)があり、その進捗を確認することのできる指標をKPIと呼んで、管理するという使い方をします。
要は、ゴールにたどり着くまでのプロセスを定点管理する、というような役割です。
例えば、ある企業で、「今年度の新規顧客の売上高3億円」という目標を立てた場合に、例としては
- 新規顧客訪問回数:500回
- 新規顧客開拓件数:100件
- 新規顧客1件当たりの売上高:300万円
というようなKPIに分解します。
そもそも、新規顧客訪問回数がKPIに達していないのであれば、営業パーソンに発破をかける必要がありますし、新規顧客訪問回数は達成しているけれども、新規顧客開拓件数が達していない場合は、営業パーソンの営業トークスキルを向上させる必要があります。
一般的に目標の達成は容易ではありません。
登山で言えば、「登山口→頂上」というだけでは、途中で多くの脱落者が出るかもしれません。
「登山口→6合目→7合目→8合目→9合目→頂上」みたいにKPIを適切に設定していれば、仮に、頂上までたどり着くことができなかった場合でも、「今回は8合目までは登ることができたが、その後、天候が急変し、頂上へのアタックはあきらめざるを得なかった。次回は、登頂時間も考慮し、かつ天気予報にもより一層注視して、再度挑戦したい」というように、次回以降へつなげることができます。
ですので、容易に達成できない目標(KGI)を立てる場合は、効果的なKPIを設定し、進捗管理していくことが重要だということです。
資産運用でのKPIの活用
資産運用については、多くの方が、- xx歳までに純金融資産xxx万円
といったようなKGIを設定されているのではないでしょうか。
私の場合は
- 45歳までに9000万円
- (上記の達成ができなかった場合は)50歳までに7000万円
といった、二段構えでKGIを設定しています。
上記のKGIを達成するためのKPIの例としては、下記のような設定もできます。
要は、45歳で9000万円から逆算して、ある年の年末の純金融資産を目標にするということですね。
- 40歳で6000万円
- 41歳で6500万円(前年末比+500万円)
- 42歳で7050万円(前年末比+550万円)
- 43歳で7650万円(前年末比+600万円)
- 44歳で8300万円(前年末比+650万円)
- 45歳で9000万円(前年末比+700万円)
上記のKPIは、投資家であれば、だれでも意識しておくべきですが、進捗管理という観点では、お薦めできません。
なぜなら、金融資産は時価評価しなければいけないため、評価時点の市況の影響をもろに受けるからです。
例えば、毎年3月末に資産の棚卸をされている方は、2020年3月の時価評価はひどいものだったと思います。
資産運用を行う上で、KPIを設定するにあたっては、投資家本人が確実にコントロールできる事柄に集中した方が良い、というのが私の考えです。
私がお勧めする資産運用でのKPI:支出額と投資金額
例えば、毎年年末に資産の棚卸を行い、翌年の目標を立てる場合を想定します。この場合、私がKPIにするのは、下記のような項目です。
- 支出額:手取り収入予定が600万円。支出は、400万円以内に抑える
- 投資金額:来年の収支は、+200万円。このうち、150万円をリスク資産に投資する。残りの50万円は、無リスク資産に割り当てる。
まず、何度も本ブログで申し上げておりますが、資産運用するにあたっては、支出を抑える必要があります。
中長期的な支出の想定は、本人が管理できない予想外のことも起こりうりますので(子どもができた、や、転勤を命じられた、などですね)あまり、想定する必要は無いと考えますが、翌年の支出であれば、ほぼ大きく外さない程度には見積もることのできる方がほとんどではないでしょうか。
まずは、支出額をKPIとして設定し、しっかりと管理すべきです。
その上で、余裕資金の一部を当該年の投資金額にある程度割り当て、方針に基づき、淡々と投資していく、という方法が多くの投資家にとって、無難な方法だと認識しております。
年末になって、資産を棚卸した時に、市況が好調であれば「ああ、今年はよい年だった」と振り返ればよいですし、不幸にも市況が大暴落中の場合は、「まあ、こういう年もあるよね。ただ、KPIの支出額と投資金額は、両方とも計画通りに達成できたから、来年も適切なKPIを設定し、淡々と投資していこう」というくらいの適切な距離感をとって、投資には向き合いたいものです。
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